不動産投資は、大きな利益を狙える利点もありますが欠点もあります。一番不便なのがすぐに換金できないという点です。マンションはワンルーム一部屋だけでも数百万円します。急にお金が必要になって処分しようとしても、すんなりと右から左には動かせません。

また、不動産投資をしたくても高額なローンを払ってまでは…と二の足をふんでいる人でも1万円くらいから投資できる商品があります。それがRIETです。

RIETは、英語のReal Estate Investment Trustの略で、アメリカ発祥の投資信託の一種です。RIETは投資家から資金を集め、商業施設やマンションなど、様々な不動産を購入し、その売買利益や賃貸料を投資家に分配します。

日本のものは特にJ-RIETと呼ばれています。J-RIETは2001年からはじまりました。当初は2本だけだったのですが、今では不動産の証券化がすすみ、数十種類のRIETが運用されています。

外国の不動産に投資できるRIETもたくさんあり、証券会社などを通して日本でも買うことが出来ます。RIETの利点はなんといっても購入金額が安いことで、ほとんどの商品が1万円くらいから購入できます。さらに、様々な種類の不動産に投資することでリスクの分散が可能です。

普通は手数料を2~3%取られれますが、手数料をとらないノーロード型の商品もあります。購入費用をなるべく抑えたい!という人にはいいかもしれません。

また、マンションなどの不動産は簡単に購入・売却できないのに対し、RIETは自分の都合で好きなときに買ったり売ったりできます。毎月貯金をする感覚で少しづつ積み立てる人もいるようです。

しかし、投資商品には元本割れのリスクがあります。これはRIETでも変わりありません。買ったときより値上がりしているものもありますが、その一方で購入時の半額以下になっているものもたくさんあり、玉石混合というのが現状です。

とはいえ、やはり元本われしやすい商品は避けたいものです。なにかいい方法はないでしょうか?一番てっとり早い方法は、基準価格を見ることです。ほとんどの投資信託は1万円から販売しています。当然ながら、1万円を切っている商品は運用がうまくいっていないといえます。

ただ、3,000円くらいだった商品が数年後に何倍もの価値に跳ね上がっている例もありますから、毎月決まった額を根気強く少しづつ積み立てていけばいずれはリターンが見込めるかもしれません。

1万円以上の価格を数年維持しているものであれば、運用はとりあえずうまくいっているといえますが将来的に元本われするリスクは否定できません。

投資信託は運用方針を示した『目論見書』と運用状況を報告するレポートがあります。目論見書は100ページを越す場合が多く、慣れないうちは読んでもなかなか頭に入りませんが、値上がりしやすい商品を見分けるためには読んでおくのがおすすめです。

レポートは10ページに満たない場合が多く、ファンドの特徴、投資の状況や運用成績を完結にまとめてあります。少なくともこちらには必ず目を通すようにしましょう。

銀行や証券会社などの窓口で買うときは、くれぐれも勧められるものを言われるままに買わないようにしましょう。金融機関が熱心に進める商品は、利益があまり見込めないものでも売り上げのノルマ達成のために売りつけてくるものも多いといわれています。