それでもやっぱり自分の家がほしい!と思うなら、住宅ローンの知識をしっかり身に着ける必要があります。住宅ローンには大きくわけて『変動金利型』『固定金利型』『全期間固定金利型』の3つがあるのは先述したとおりです。住宅ローンを扱うのは銀行などの民間の金融機関から借りる他に、公的機関から借りることもできます。

公的ローンは住宅金融支援機構のフラット35、財形住宅融資、自治体融資があります。フラット35は主に民間の金融機関で取り扱っており、半官半民といったかんじでしょうか。審査で一定の条件を満たしたら借りることができます。

財形住宅融資は、財形貯蓄を1年以上続けた人が対象となっています。財形貯蓄の10倍までを借りることができます。(最高限度額は4000万円)勤め先を通じて申し込むか(勤め先で事業主転貸融資が利用できる場合)、住宅金融支援機構に申し込みます。

金利は5年ごとに見直す5年固定型になっています。金利見直し後の返済額は最高で1.5倍になることもあります。事業主転貸融資を利用した後、転職した場合は一括返済となるので注意が必要です。

自治体融資は、独自のローンを設定しているところもあれば、民間金融機関の住宅ローンの金利を補助するなど、地域によって違いがあります。興味がある人は自治体に問い合わせてみましょう。

民間の融資は銀行や信用金庫のほか、労働金庫、住宅ローン専門の企業、生命保険会社などがあります。金利は銀行、信用金庫、労働金庫は変動金利型と固定金利型がメインです。住宅ローン専門企業、生命保険は全期間固定型が中心です。

銀行の住宅ローンだと、たびたびキャンペーンを実施しており、期間限定で金利を低くしていることが少なくありません。ただ、一時的なものなのでキャンペーン金利を適用してないない場合に比べ、計算が少しややこしくなるので注意しましょう。

住宅ローン以外のローンも同じような傾向がありますが、ネット銀行の住宅ローンのほうが金利がやや低めに設定されているようです。民間の住宅ローンは、金融機関の数だけローンの種類があるといっていいくらい、いろいろあります。

このほかにも、ある程度大きな企業に勤めている人は会社独自の制度を利用できることがあります。一度調べてみましょう。

住宅ローンの支払いは、30年近く、人によっては40年くらい続くことになります。その間に景気がよくなるか、悪くなるかは、まったくわかりません。固定金利は返済金額が変わらない安心感がありますが、景気が悪くなっても同じ金利を支払い続けなくてはならず、変動金利のような優遇はありません。

変動金利は、景気が悪くなった場合は低い金利が適用されるので、支払いが軽減されるメリットもありますが、景気が上向きになれば金利も上がり、支払い総額が膨らむ可能性があります。

どのローンにもそれぞれ、メリット、デメリットがあり、リスクは常に存在します。景気による収入の変化、失業した場合など様々な事態を想定しておく必要があります。