成功すれば大きな収入を見込めるマンション投資ですが、濡れ手で粟のような安易なものではありません。景気のいい宣伝文句を並べている広告はたくさんありますが、失敗例はほとんど目にすることがありません。やはり売る側はマイナスなイメージは避けたいのでしょう。

失敗をおそれていては何かを始めることはできませんが、失敗することを想定していなければ、大きな損害を受けます。マンション投資で多い失敗例を探してみました。

過大なローンを組む
マンション投資の中でも一番陥りやすい失敗といわれています。ローンでつまづくと、大きな負債を抱えることになります。最悪、自己破産せざるをえないこともあります。特に新築マンションは買ってしまった後は、価値は下がる一方です。

3,000万円で買ったマンションが数年後には1,000万円くらいの価値しかないというのはよくあることです。あとには莫大なローンの返済だけが残されます。ローンは多くても40%くらいまでに抑えておきましょう。

入居者がなかなか見つからない
最初は継続して入居者がいたのに、最近はさっぱり…。入居者が半年や一年みつからないことは珍しくありません。当然その間、家賃収入は見込めません。しかし、ローンの返済は続きます。多額のローンを組んでいれば、そのまま生活を直撃することもありえます。

家賃収入が思ったほど入ってこない
ファミリー向けの広めのマンションを買った人にありがちな失敗です。ファミリー向けマンションは面積が広い分、設備の維持やメンテナンスにもお金がかかります。ワンルームマンションの2~3倍の維持費がかかるにも関わらず、家賃は2~3倍にはならないのです。家賃収入とローンの支払いがトントンか、赤字という人も多いようです。

維持費がかかる
賃貸住宅は、前の入居者が出ていった後はリフォームするのが定石です。特に独身向けの1Rマンションは出入りが激しく、1~2年ごとにリフォームすることも珍しくありません。ここを計算にいれなかったために、なかなか収入アップが見込めない人が多いようです。

業社の選定の失敗
不動産業者や仲介業者の実績をしっかり確認しないまま任せてしまうと思わぬ損害をこうむることがあります。まったく借り手のないボロボロの部屋を押し付けられたり、管理不行き届きで多額の出費を強いられることもあります。業社の実績確認は必須です。
新築よりお金がかかる中古物件
新築は高くなる分、ローンの負担が大きくなりますが、中古物件もしっかり選定しないと、リフォーム費用がかさみます。特に水周りは高額になりがちで、ファミリー向け物件は150万円以上することもあります。価格だけにひかれて手をだすと、思わぬ出費がかさむので、やはり注意が必要です。

サブリース(空き室保証)の落とし穴
建物をサブリース業社(不動産会社)に借り上げてもらい、業社から賃料を得る方法です。空き室があっても一定の賃料が支払われるため、初心者に人気の方法ですが、将来的に家賃が下げられる可能性もあり、業社が倒産する可能性もあります。

目先の利益を追うばかりでなく、リスクにもしっかりと目を向けましょう。