人生最大の買い物といっても過言ではない、マイホームの購入。新築のマンションの値段は2,000万円~3000万円くらいが多いようですが、都心に近いものになると億に近いものまであります。そもそも、新築マンションの価格って、どうやって決まるのでしょうか?

マンションの価格を大きく左右するのは土地代です。これがマンション価格の35%近くを占めているといわれています。都心に近い、駅に近い、学校や病院が近いなど、生活の利便性が高い土地は当然人気があり価格も高くなります。

建設費も大きなウエイトをしめています。マンションの価格の45%は建設費です。面積が広く、戸数が多ければそれだけ費用は大きくなります。工法、構造、グレードにも大きく左右されます。人件費も大事な要素です。最近は大きな震災が立て続けに起こった上、2020年には東京オリンピックがひかえていますので、建築業界は慢性的な人手不足に陥っており、人件費は高騰しています。

また、3月は公共事業も多くなるため、建設費は高くなる傾向があるといわれています。

さらに、売り込みのための広告費用も入ります。広告費用、人件費、モデルルームの建設費用、維持費で価格の9%ほどを占めます。販売開始後にトラブルにならないよう、近隣住民への対策費(眺望や日影など)も2%ほど必要になってきます。

最後に利益を上乗せして、販売価格が決定されます。だいたい7.5%~15%くらいが相場といわれています。

しかし、広告を見ると、ときどき販売価格が載っていないことがあります。まだ立てる前で、完成予想図しか載せていないものもあります。こういった新築マンションはどんな価格設定になっているのでしょうか?

まずかんがえられるのは、価格を明記しないことで興味をあおり、足を運ばせる作戦です。最初から価格を載せてしまって『高い!』と思われたら、そこで終わってしまいます。また、たまに妙に安い値段で売り出しているので、内覧してみると日当たりが悪いなど条件の悪い部屋だったりします。

これは言葉は悪いですが、お客を呼び寄せるためのカモです。それを承知で住むならかまいませんが、賃貸に出すなど利益目的の場合は慎重に選ぶようにしましょう。

もう一つかんがえられるのが、本当にまだ価格が決まっていない可能性があります。これは、内覧にやってくるお客の顔色をうかがって、どれくらいの値段なら売れそうか、探りを入れているのです。
目安となる価格はつけてはいますが、最終決定はまだしていません。いざ売りに出してみたら全然売れない!ということを避けたいのです。

大きなマンションになると、部屋によって売り出す時期をずらしているものもあります。これも確実に売るための会社がわの作戦です。これは期分け分譲といわれています。

まず、必ず売れる戸数を第1期販売として売り出します。ここで目標戸数を売り切ると、『第一期募集完売!』といったような景気のいいキャッチコピーをうてるわけです。

売る側の口車にのせられて、後悔しないように慎重に物件選びをする必要がありそうですね。